シグナレス/signaless signaless

H編集部員日記 - 2009年12月21日(月)

今時分はいつも忙しい。おまけに何だかクソ寒い。
原稿も日記のネタも仕込む暇のないまま、気づくと今年もあと10日あまりしか残ってはいない。いつもこの時期には「来年こそは」などと益体もなく自分に誓ってみるのだけれども、その約束は毎年、果たされることなく、今まで生きてきた。
そんな私の下らない弱さを知ってか知らずか、新年になるとユーキャンが一面の広告を仕組んで、私を嵌め込もうと心をくすぐってくる。
止めてくれ、俺をそんなにいやらしい男にしないでくれ。
俺はそんな有用な人間になんてなりたくはないんだ。
俺の存在は全て人の為にあるとは信じてはいるけれど。
どうか私の心に看板を立てないでくれ。


(げんこうって言葉の意味がわかりません。元寇? H)


O編集部員日記 - 2009年12月13日(日)

古本屋開店に向け準備中。今日は工務店に話すべき事柄をメモする。それと、ここ一ヶ月ほどの間にインスタントカメラで撮り貯めた写真を現像する。これは街を散歩している時などに、自分のイメージにピッタリの商店が目にとまると、その都度店構えを撮っておいたもの。デザイナーの人に自分が望む店のイメージを伝えるためのもの。工務店をどこにするかはだいぶ迷ったが、昨日ようやく決定。明後日、依頼する予定。いざとなると、キンチョーするなあ。Oよ、おまえは男じゃないか、やればできる。


16時から、京都駅前の喫茶店UCCにてシグナレスの寄り合い。次号の最終打ち合せ。


会議のあと、京都タワー裏手の店で飲む。ドテ焼き、おでんなど。女優で誰が好みかという話になる。M氏は小林聡美、N氏は仲間由紀恵、H氏は蒼井そら(違ったっけ?)、俺は中嶋朋子。人の好みはさまざま。以前、弟に中嶋朋子が好きだと言ったら、「あんなグッキー(歯茎が出てるの意)、どこがええねん」と言われた。ヒドイ。(O)


M編集部員日記 - 2009年12月2日(水)

sole cafeでのタテタカコのライブを観に行く。小さなカフェならではのアットホームな雰囲気がとても良くて、そして谷山浩子さんの「恋するニワトリ」のカヴァーは個人的にうれしかった。こういう良い意味で我を忘れる瞬間のあと、ふと自分というものについて考えてみると、何だかとても不思議な感じがする。今夜も月が美しい。そして、案外自分というものは不確かだと思う。(M)


M編集部員日記 - 2009年11月28日(土)

録画しておいたNHKスペシャル「立花隆思索ドキュメント がん 生と死の謎に挑む」を見る。てっきり、がん治療というのはもっと進んでいると思っていたのだけれど、これを見る限りまだまだ画期的な段階には至っていないのだと思った。それにしても、やはり人間という存在は不思議だ。がんの発生メカニズムを見ていると、今自分がこうして生きていることの奇跡を実感するし、そういう物理的な側面だけでなく、存在そのものが不可思議というか、自分ほど不可解なものはないような気がする。
青山七恵『窓の灯』(河出文庫)読了。分量的に薄いので、読むのが遅い自分でもあっという間に読めてしまった。表題作「窓の灯」はどこにもありそうな話だけれど、変な感じの読後感が残る作品。個人的には表題作より文庫書下ろしの「ムラサキさんのパリ」の方が良かった。でもこっちも変な話。
8号の締め切りまでもう少し。原稿書かないと。(M)


O編集部員日記 - 2009年11月12日(木)

このところブックオフをはじめ、あちこちの古本屋をまわっている。今日は大阪へ。堺筋本町の天牛書店堺店、天神橋筋の天牛書店天神橋店、矢野書房、東梅田の末広書店など。安いものばかり80冊ほど購入。リュックが重いのなんのってフラフラ〜。購入本の一部を書くと、尾崎士郎『乱世三国志』高田保『ブラリひょうたん』山田風太郎『魔群の通過』ジョン・コリア『炎のなかの絵』などなど。自分用には金井美恵子『単語集』を購入。


京都へ戻り、M君と御幸町三条のカフェ・ド・念力へ。滝本晃司のライブ。会場狭かったけど、今回もまたぁりと心地よい時間を過ごした。


帰宅すると、ネットで注文した喜多村拓『古本屋開業入門』、『大林宣彦ワールド 時を超えた少女たち』、DVD『1999年の夏休み』が届いていた。


雨ふりの一日のように夢はいつまでも無口で
映画館にはぼくらしかお客が1人もいなくて
市営駐車場には今日もサーカスがやってきて


あなたの向こう背中の向こうの
空はなぜあんなに青い色をしているの?


ぼくらは何をして
どこへ消えていくんだろう
どこからきたの
今目の前いっぱいにひろがる星たちよ
ねぇ 暑くないの? 寒くないの?
悲しくならないの?
ざわめきにふるえが止まらなくて
こわくないの?


(滝本晃司「サーカスの日」より)(O)


M編集部員日記 - 2009年10月31日(土)

恵文社、ガケ書房、シサム工房を周り7号を配布。ついでに知恩寺の古本市にも寄る。ガケ書房でワンコイン古本セールをやっていたので、永井龍男『カレンダーの余白』、吉田健一『本が語つてくれること』の2冊を購入。
左京区の3店を周るときはいつも一乗寺の恵文社を振り出しに出町柳駅まで歩いて周る。今日は秋日和といった感じの気持ちのよい天気だったので、歩いていても本当に心地よかった。疎水沿いの散歩道を歩いていると、ささやかながら幸せを実感。
最近、僕がしている(正確にはしていない)ことについて、ご意見やアドバイスをもらうことが多い。ありがたいことだと思う。自分でも、そのことに現実的には何の意味もなく、ただの自己満足、もしくは代償行為に過ぎないことは分かっているつもりなのだけれど、今は逆の方向に進むことに自分の中で積極的な意味が見出せない。多分、自分に対するいいわけだろうけれど、積極的に何もしないということもあるような気がする。一昨日まで読んでいた竹村牧男『入門哲学としての仏教』(講談社現代新書)は今の自分にはちょうどぴったりくる感じの本で、その中に自己を徹底的に否定することからこの世界を見つめるという話があって、分かったつもりになって納得してしまった。いつか、そういうことだったのかというふうに色々なことが分かる瞬間が来るのだろうか。(M)


O編集部員日記 - 2009年10月12日(月)

Y君とMOVIX京都で『カムイ外伝』を見る。王道娯楽時代活劇。それなりに楽しめたが、CGとワイヤーアクションがちょっと安っぽかった。それに展開がどうも冗長に思えたのだが・・・。キャステイングはよかったんだが、それぞれの人物が終始型通りのままでイマイチ迫って来なかったように思う。


そのあと、京阪で東山七条へ。京都文化博物館の「日蓮と法華の名宝」展を見る。店をやってた頃は、ここへは閉館まで残り小一時間という時に駆けつけて急ぎ足で見てまわったものだが、今日はゆっくり見れた。


さて、今夜も電波系の巨匠・大林監督の映画を見るとするか。昨夜は『ふたり』を見なおしたんだが、ユーレイ役の中嶋朋子がよくてなあ。(O)


M編集部員日記 - 2009年10月11日(日)

3人の方に手紙を書いて、「シグナレス」7号を送る。手紙を書くのは嫌いではないけれど、いつも書くのには苦労する。そして、もう少しましなものが書けないだろうかと思う。今回、手紙を書いたうちの2人の方はときどき手紙を送ってくださるけれど、いつもさりげなく素敵な内容なので、自分の手紙にはがっかりしてしまう。
夕方から、御幸町三条のアートコンプレックス1928に谷山浩子のライブを観に行く。今回で3度目。約2時間半、あっという間に終わってしまったという感じで、終わったときには思わずため息が出てしまった。完全なる非日常、こういう時間と自分の日常生活がどういうふうにつながっているのだろうと思わずにいられない。CDを聴くのも悪くないけれど、ライブに行くとそこにしかない絶対的な時間が流れている。ささやかかもしれないけれど、幸せな時間。(M)


H編集部員日記 - 2009年10月8日(木)

 台風も押し迫るこの頃、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか?
お久しぶりです、Hです。久々に日記を書いてみようと思い立ってはや数日、これじゃあ日記とはいわんやん。とか思いつつ、義理と人情を秤に架ければ、義理が重たいのが男の世界ってなもんです。


 そういう訳で、ネタ的には古い話で申し訳ないのですけど、先日の恒例、刊行パーティ、皆様お疲れ様でした。寺町のアジャンタというインド料理でささやかに行われたのですが、なかなか美味しかったですよね。お値段も手ごろで、今までの刊行パーティで、一番よかったのではないのでしょうか。4千円ほど出せばお腹いっぱい食べられるので、パーティとはいわず気軽に何かの折に行きたいと思っています。あまりに食いすぎて、河岸を変えた所では何も食えなかった。山中氏が来られなかったのは残念なことでした、次回は是非、参加して下さいね。


 ところでどうでもいい話なのですが、アジャンタのインド人だと思われるウエイターさん、美青年でしたね。私は残念ながら、男色の気はありませんので、おっ、男前ぇーとしか思わなかったのですが、あんなに男前だと、もし彼から片言の日本語で誘われたなら、ちょっと迷ってしまうかも(キュン!)・・・・・・
イヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤイヤ・イヤ・イヤ・イヤ!
俺は正常、私はヘテロ、僕は女好き、てゆうか女体バンザーーイ!
ふう、何とか揺れる心を取り戻したところで、今日はこんだけ、これでお終い。
(ゆれるのかよ!!早川)


O編集部員日記 - 2009年10月5日(月)

京都シネマで『空気人形』を見る。
是枝監督の新作ということで期待していたんだけど、うーむ、ちょっとビミョーだったなあ、というのがぼくの感想です。気持ちが湧き立つ瞬間のないまま流れていった感じ。主演のペ・ドゥナのメイド服姿は可愛いかったけど。


同じく京都シネマで『のんちゃんのり弁』も見た。
よ・・よかった。『空気人形』がイマイチだったので見ることにしたんだが、正解だった。ダメ亭主にあいそうをつかし、娘のんちゃんを連れて実家に出戻った31歳の女性が、一発奮起してお弁当屋を開こうとする話。主演の小西真奈美がステキだった。料理屋役の岸部一徳もシブかったなあ。そしてなにより、地味な映画ながら確実に観客を惹きこむ緒方監督の手腕に脱帽。鳴り物入りの『空気人形』に比べると、お客さんはまばらだったけど、心に残る映画だった。(O)


M編集部員日記 - 2009年10月3日(土)

O氏と大阪へ7号を配布しに行く。Calo、ちょうちょぼっこ、ワイルドバンチの3箇所。その他にBerlin Books、矢野書房、天牛書店に寄る。ジョルジュ・バタイユ著作集『眼球譚』二見書房(300円)、中山義秀『厚物咲』新潮文庫(100円)他2冊を購入。
O氏と色々話もできて、充実した感じの一日だった。(M)


O編集部員日記 - 2009年9月28日(月)

店をやめたのだから、いつを休日にしてもいいのだけど、結局、前と同じく月曜が休日になっている(その他の日は、店のかたづけとネット売りをやっている)。土日休むより、このほうが落ち着くのよね、なんとなく。長年の習慣だからな。でも只今いくらでも融通がきく身なので、シグナレスの催しなどあるときは、土曜、日曜、休みます!


いつものように四条の繁華街へ。菊地直恵『鉄子の旅』2、3巻、ブルボン小林『ゲームホニャララ』、酒井順子『女流阿房列車』、穂村弘対談集『どうして書くの?』、江國香織『間宮兄弟』を買う。『間宮兄弟』は先日見た映画がよかったので、原作も読んでみる気になった。江國さんのものはこれまで読んだことがないのだが。


帰宅すると、ネットで注文した藤子不二雄A『Aの人生』『ブラック商会変奇郎』5巻が届いていた。近頃また藤子A先生のマンガにはまっていて、『オヤジ坊太郎』『ミス・ドラキュラ』『ワールド漂流記』など読んだ。


夜はDVDで『廃市』を見る。大林宣彦監督の84年の作品。舞台の柳川市(福岡県)が魅力的。あちこちに掘割のある水の都。(O)


O編集部員日記 - 2009年9月14日(月)

昔NHKでやっていたドラマ『まんが道』をDVDで見なおした。小学生の頃、毎回とても楽しみにしていたもの。当時わが家にビデオはなく、録画できないこともあって、毎回テレビにかじりつくように見入っていたおぼえがある。今回、見なおすのをためらう気持ちもあった。小学生のときには夢中になったけど、今大人の目で見たら、「なんだ、こんなものだったのか」と失望させられる可能性もある。思い出の名作は、思い出だけに留めておくほうがいいのではないかとも思ったのだ。結局見なおしたい気持ちのほうが勝ったわけだけど、結果は、今見ても十分に面白かった。第1話を見たとき、満賀役の竹本孝之と才野役の長江健次の二人が、やけにオーバーアクションだと思ったんだが(小学生の頃はそんなことは思わなかった)、見ているうちに、これはこれでありだなと思えた。なにしろ藤子マンガ原作なのだから、抑制の効いたリアルな演技というのも、ふさわしくないかもしれないし。ともあれ、惹きこまれて全15話をいっきに見たしだい。満賀が、勤め先の新聞社で大失敗をしてしまうシーンなんて、涙があふれてきてしまった。続編の「青春編」も見なおすつもり。


昨夜はDVDで『ジャーマン+雨』を見た。
脳天にディープインパクトを与えられた『ウルトラミラクルラブストーリー』の横浜聡子監督の前作。いやはや、これもすごいなあ。ひとことで言ってかなり変な映画なので、評価がわかれるかもしれないが、ぼくにはひとつひとつのシーンがすべて面白く、興奮をおぼえた。ブサイクな上に性格も悪いヒロイン、わけのわからない展開。見る者の共感を拒むような映画だが、それでいて感動的だ。自分でもなにに感動しているのかよくわからないまま、感動する。


今日はまず、四条大宮から西院まで、壬生近辺を気の向くままに歩く。古い商店街が残っていたり、細い路地が多かったりで、面白い。物好きと言うのか、こうしたなんの奇もないところを歩くのが好きだ。こないだの休みは、五条坂から山科まで歩いた。


散歩のあとは、いつものように四条の繁華街へ出る。藤子不二雄A『愛…しりそめし頃に…』7、8、9巻、稲垣高広『藤子不二雄Aファンはここにいる』を買う。ドラマ『まんが道』がよかったので、このところ原作のマンガのほうも読みなおしている。ぼくは長年続けた店を先週限りで閉めた。そんな身空でこのマンガを読みなおすと、ひとつの夢をもってマンガ修業に励む満賀と才野の一途な姿に、なんだか勇気づけられる気がするのだ。(O)


M編集部員日記 - 2009年9月7日(月)

O氏と愛宕山に登る。ここ数年恒例となっている京都近郊の山歩きで、今回は廃線となった愛宕山のケーブルカーの跡に沿って歩いた。麓に立っていた案内板によるとこのケーブルカーは昭和3,4年ごろから昭和19年まで走っていたとのこと。現在でも階段状の遺構が残っており、そこにそって山頂を目指す。途中、6つのトンネルがあったが、3つ目と5つ目は途中でふさがっているらしく入口から出口が見えないので、回り道。この回り道が道のない斜面を登っていくような感じで、とにかく大変だった。それから、6つ目のトンネルから終点の駅までの長い直線。これもかなりきつかった。
終点には廃墟となった駅がはっきりと残っていた。2階建ての建物には蔦が絡まり、廃墟そのものといった風情だったが、柱や階段も残っていて、2階に上がることもでき、思っていたよりしっかりとしているという印象。
昼食後、山頂の神社まで登り、4時ごろ下山。
最後に2人でT氏の墓参り。
ここのところ、頭の中がごちゃごちゃして矛盾だらけといった感じだったので、ただひたすら体を使うだけという今回の登山は良い気分転換になったような気がする。(M)


O編集部員日記 - 2009年8月26日(水)

橋本治・文 田中靖夫・絵『絵本徒然草』(上)読了。
序段「つれづれなるままに日くらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事をそこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」は、橋本訳ではこうなる。「退屈で退屈でしょーがないから一日中硯に向かって、心に浮かんで来るどーでもいいことをタラタラと書きつけてると、ワケ分かんない内にアブナクなってくんのなッ!」タイトル「徒然草」の橋本訳は「退屈ノート」。註釈も面白いよ。


『南総里見八犬伝』を読んでいる。いわずと知れた曲亭馬琴の大河歴史ロマンだが、読まれざる古典でしょうなあ、これは。なにしろ長い。


岡田利規の演劇ユニット、チェルフィッチュの『三月の5日間』のDVDを手に入れて見た。「ミッフィーちゃん」と自称する挙動不審気味のさえない女の子がよい。こういうしゃべりかたする人、いるなあと。


『天元突破グレンラガン』を見ている。こないだからまた『じゃりン子チエ』を見なおしていたんだが、さすがにこうも同じアニメばかり何度も見るのもどうなんだという気がしてきて、前から少し気になってたこれを見てみることにしたのだった。冒頭のシーンを見た時点では、なんだか絵が荒いようで、苦手かな・・と思ったんだが、そのあとハマッていった。勢いありますねえ。(O)


O編集部員日記 - 2009年8月9日(日)

ヘビースモーカーではなかったので、つらいというほどではないんだが、こうして深夜パソコンに向かっているときなど、やっぱり吸いたくなる。イライラする。やっぱりときどきは吸ってもいいことにしようかなあ。イライラ。


昨夜はMOVIX京都で『エヴァンゲリヲン新劇場版・破』を観た。なにしろ前作「序」を見ていないので、よくわからないところもあったんだが、けっこう楽しめた。斜めに見ているところもあるんだが、かつて「ヴァンゲ」にはハマッていた。でもこれからも「エヴァ」ではなく正しく「ヴァンゲ」と呼ぶつもりだ(どうでも)。


小谷野敦『もてない男』読了。
既存の恋愛論を本当に超えているかどうかはともかくとして、読み物として面白かった。


上の本には漱石の『それから』も取り上げられていて、映画『それから』のスチールが載っていたんだが、ちょうど先日、この映画を見なおしたところだった。これがやはりよかった。森田芳光はとくに好きな監督ではないのだが、これと『家族ゲーム』はやっぱり名作だなあと。


さて、今夜は『ガメラ 空中大決戦』を見るとするか。(O)


M編集部員日記 - 2009年8月1日(土)

気が付けばもう8月。
京都シネマでピエール・ショレール監督『ベルサイユの子』を観る。久しぶりに地味ながらストレートな良い作品を観たという感じ。とにもかくにも丁寧に作られているという印象だった。
それにしても、こんな地味なヨーロッパの映画でさえ、満席立ち見ありという状況。京都シネマの集客力はなかなか凄い。確かに立地条件は抜群だし、良い作品を上映している。しかし、あまりにも収容人数が少なく、すぐに満席になってしまうのは本当に困ったものだし、その上、一部の作品は上映期間も短く、観たい映画でも結局観に行く気がしなくなってしまい、しばらく待ってから滋賀会館で観ることが少なくない。もう少し、何とかならないものだろうか。そういう意味ではやはり、僕はみなみ会館の方が好きだ。(M)


O編集部員日記 - 2009年7月18日(土)

カマタの人と京都駅近辺で飲む。二軒目に「蔵倉」へ連れていったら、「いい店やね」と喜んでいた。てなわけで、夏も大いに飲みましょう。


最近読んだマンガから。


相原コージ『真・異種格闘大戦』
この世で一番強いのはだぁれ? 動物たちの迫力のバトルにぐいぐい読まされるマンガ。動物たちの知られざる能力が大いに発揮される。それらの能力について作者の解説が挟まれていて、へぇーという動物ウンチクものの側面も。


三宅乱丈『ぶっせん』
仏教専門学校(=ぶっせん)のおかしな人間模様。それぞれに個性豊かで笑える。仏界という俗世間から超脱しているはずの世界、しかし生臭いてんやわんやが尽きることなし。


谷口ジロー『遥かな街へ』
中年男が中学時代にタイムスリップして青春を生き直すというよくある物語なんだが、そのタイムスリップが説得的ものになっているのは、やっぱり谷口ジローの細密な風景の絵ゆえ。(O)


M編集部員日記 - 2009年7月12日(日)

先週のいつだったかはっきり憶えていないけれど、御所を歩いているとセミが鳴いているのに気づいた。
髪の毛を切る。自分でバリカンで刈っているので、後ろや横が上手くいっているのか、あまりよく分からないけれど、それほど気にもならない。誰か頭を刈ってくれる奇特な人はいないものだろうか。そういえば、矢崎仁司監督『三月のライオン』の中で老人が奥さんに散発をしてもらうというシーンがあったけれど、あんなふうには現実はなかなか上手くいかない。
いつもそうだけれど、分かりそうで分からなくて、届きそうでやっぱり届かない。そんな感じで少しずつ時間が過ぎていく。(M)


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