シグナレス/signaless signaless

M編集部員日記 - 2013年9月29日(日)

みなみ会館で小林政広監督『日本の悲劇』と『白い息』を観る。
『日本の悲劇』は大変な力作という印象。これまでも、小林監督の作品は何本か観ており、どれもがある意味直球勝負という感じがしたけれど、今回はストーリーだけでなく仲代達矢、北村一輝という二人の俳優のぶつかりあいという部分でもストレートな作品だと思った。
『白い息』は「ファの豆腐」と「冬の日」の短編2本立て。それぞれ、菊池亜希子、長沢まさみという若手女優を主役に据えた作品。派手ではないけれど、丁寧につくられたという印象で、悪くはないと感じた。(M)


M編集部員日記 - 2013年9月28日(土)

約1年ぶりにKさんに会う。
アムネスティ映画祭に係わっているので、観に来てくださいとのこと。上映作品を観ているとおもしろそうな作品がいくつかあるので、観に行こうと思う。
夜、みなみ会館で『あの頃、君を追いかけた』を観る。台湾の作品。かなり下ネタが多く、ベタな作品ではあったが、悪くないような気がした。(M)


O編集部員日記 - 2013年9月24日(火)

太秦の大映通りにある「キネマキッチン」へ行く。店内には古い映写機や、映画の台本、ポスターなどが飾られていて、映画好きには、楽しいところだった。京のおばんざいが中心のメニューは、食べ放題ドリンク付きで1000円。カウンター席でまったり過ごす。商店街には、身長5メートルの「大魔神」が立っている。映画の町ならでは。


そのあと、太秦天神川駅前の三木盛進堂さんへ。各種販促物の会社。いつも店の値札をお願いしている。追加3万枚注文。


太秦は、いつも嵐電で通り過ぎるけど、ゆっくり歩くのはひさしぶり。青い空が高く、世の憂さを忘れる。


そのあとは、いつものように、四条の繁華街へ。ジュンク堂で穂村弘『蚊がいる』、広瀬洋一『西荻窪の古本屋さん 音羽館の日々と仕事』を買う。


帰宅後は、昔のNHKドラマ『男たちの旅路』を見る。警察の物語は多いけど、警備員というのはめずらしい。鶴田浩二がシブい。(0)


M編集部員日記 - 2013年7月27日(土)

17号に向けての編集会議。言葉というのは難しい。こだわりがあるわけではないけれど、一度読んで違和感を覚えると、何度読み返しても引っかかってしまう。


辺見庸『水の透視画法』(集英社文庫)を読む。数年前、新聞に連載されていたエッセイ。連載当時も興味深く読んでいたが、読み返してみると、その時代というのが思い返されたりして、改めておもしろいと思う。以前、辺見庸さんの講演会に行ったことがある。そのとき、大切な問題について、それぞれが不器用でも何でも、自分にできることをやることが必要、それぞれに小さな輝きを放つことが必要と言っておられたのが、印象に残っている。辺見さんの価値観は今の世にはもうあまり受け入れられないのかもしれない。でも僕はそれに共感している。(M)


M編集部員日記 - 2013年7月21日(日)

燃える仏像人間

みなみ会館で宇治茶監督『燃える仏像人間』を観る。切り抜いた劇画風の絵を動かす劇メーションという手法で作られた作品で、全編にわたってグロテスクな内容。仏像が多数登場するのだが、どれもこれも仏像とは見えないグロテスクな風貌であり、登場する人間たちも一見人間なのか、そうでないのかよくわからない。そして、この作品では人間と仏像の融合ということが描かれているのだが、これがまたグロテスクであり、良い意味で監督の変な資質が表れているような気がした。空前絶後の怪作。


新井素子『もいちどあなたにあいたいな』(新潮文庫)を読む。タイトルに惹かれて買った本。新井素子の作品を読むのは随分久しぶりのことだと思う。しかし、著者の近影は変わっているが、作風は変わっていないという印象。やはり、SFは楽しい。(M)


M編集部員日記 - 2013年7月15日(月)

京都シネマでキム・ギドク監督『嘆きのピエタ』を観る。悪魔のように無情な借金の取り立て屋と母親を名乗る女性の物語。様々な問題を描いた重厚な作品でありながら、ストーリー展開でも観客を引きつけるものがある。残酷なシーンが少なからずあるので、全ての人にお薦めできる作品ではないけれど、完成度の高い作品だと思う。


今日マチ子『みつあみの神様』(太田出版)を読む。近未来らしき世界を描いた作品。ほのぼのとしたタッチだけれど、重いテーマを描いている。しかもそのテーマを自分の世界で描いているところが素晴らしい。(M)


M編集部員日記 - 2013年7月12日(金)

Sさんとアートコンプレックスに『ギア』を観に行く。以前からずっとどんな内容なのか気になっていた舞台。音楽、映像、美術、そして俳優によるパフォーマンスが見事に融合された素晴らしいエンターテイメントだった。5人の俳優はそれぞれの分野で高い技術を見せるだけでなく、この舞台の基本となる動きも完全に身につけていて、全体として、完成度が高いと思った。(M)


M編集部員日記 - 2013年7月7日(日)

みなみ会館でチョン・ビョンギル監督『殺人の告白』を観る。予告編で観ていたのとはかなり印象が違い、良い意味で裏切られたという感じがした。非常に良くできた作品だと思う。そう考えると、映画を売るためには仕方がなかったのかもしれないが、予告編のつくりや広告のしかたが作品の本質とは少し離れているような気もした。


木皿泉『昨日のカレー、明日のパン』(河出書房新社)読了。夫を亡くした女性と夫の父であるギフを中心とした連作短編。全体的にさらりと描かれていて、そこが良いと思った。(M)


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